2009年3月10日火曜日

ザ・プロフェッショナル大前 研一 (著)


ザ・プロフェッショナル大前 研一 (著)
・無考えにハウツーを求め、これにすぐさま飛びつく態度は、プロフェッショナルたるもの戒めなければなりません。本物のプロフェッショナルは、そのようなハウツーを疑ってかかります。
・顧客の顧客に目を配っているプレイヤーは皆無に近い。
・「エンパワー」部下自身の力で解決させる、その自発性に委ねたほうが好結果が生まれてくる。
・新しい権限を武器に、顧客が抱える問題を解決し、ユニークな価値を提供できる。誰かの力を借りる時プライドを捨てる。
・部下のスキルや能力を見極め、その人の成長を考えた上で、ふさわしい権限の範囲を決める。
・我々は組織に生れそぢ気に生き、組織の中で死んでいく。しかし多くの人々が組織について未知。組織とは「OGANIZATION」そうさまざまな要素が複雑に絡み合い環境によって変化する有機体。
・たいていの人が「自分の限界を自分で決めて」いる。そのほとんどが、手前で設定している。今までの経験と相談するからである。これが「知識怠慢」である。
・見えないものを見る力、構想力、分析する力、インテグレート(合成する)力、そして何より21世紀経済に対する正しい理解と洞察が必要。
・プロフェッショナルは感情をコントロールし理性で行動する人。スペシャリストは与えられた環境に適用してその場その場において定められたやり方で誰よりも正しく早く上手に仕事をする。
「先見する力」
・過去の「戦略論」に求めることには大きなリスクがある。
・タイミングを逃せば成功はない。
・天才的なひらめきでも預言者の資質でもなく事業領域を定義し現状分析から将来の方向を推察するという一連の倫理的プロセスとたゆまぬ遂行力。
・もともと人間の脳には「見たいものしか見ない」という習慣がある。
・逆境や数々の失敗を歓迎する有機を持つ人間だけが、自らの手で道を拓き手あかの付いてない答えを見つけることが可能。
・「知的に怠情」はオールクリアできない。素直に自分の間違えを認めることが「知的に怠情でない」ということ。
・反論する義務。自分自身の良心や職業倫理に照らして釈然としないときは、しっかりと表明し、反論することを「義務」とする。
・極度の緊張感は、人間に潜在する「野生の直観力」を刺激する。
・見えざる危険やチャンスを先見するには鋭い直感がものをいう。
・情報を保存すること、それをすぐに取り出せるよう情報を整理することを可能にしているのは経験
・既存の戦略論も、成功の確率を高めるという意味では有効。しかし、成功するドアの入り口を見つけたり継続的に成功し続けたりする道具とはならない。次代を先見し、成功を掌中に収めるには、戦略論よりも意志と異質の人材に投資すべき。
「構想する力」
・チャンスをかぎわけるだけでなく、その可能性を最速かつ最善の方法で具現化する力、つまり先見した未来図を具体的な事業として構想し実行する力が必要。その先ー構想しー決断し、実行するーへ
・構想力には複眼的な視点が必要。
・「Edy」はユーロ、ドル、円の頭文字をとり世界統一通貨を目指している。
・人間は思い込みや経験値をリセットしゼロから何かを発想する作業が苦手。
・自分には何が見えて何が見えないか、何がわかっていて、何が解ってないかを分けて考えられるか。「議論する力」
・ロジカルシンキングの基本は仮説をたて、事実に照らし合わせながら検証する。
・質問という行為は、相手から有効な情報を引き出す手段と同時に、己の主張を切り出すための出発点。質問の間口を広げるのは豊かな発想力。自分を人の立場に置き換えて考える訓練を常日頃から考えて行くと、どんな立場に立たされていても、柔軟な発想で素直に聞ける。ただ、賛成だろうと反対だろうと、相手に耳を傾け、持論を論理的に説明する責任が伴う。

質問する力に加えて「聞く力」「説く力」が必要。

・知の領域を広げつつ人々の話によく耳を傾け、虚心坦懐に問いかけたからで、これは彼の優れた資質の一つ。

・説く力は話術ではない。発言の根拠となる事実を効果的に提示できるか否かが問われます。

・詭弁(キベン)は、その根拠となる事実と結論・主張を結びつける論点の展開に誤謬と不公正をはらんでいる。

・詭弁の多くは先入観を巧みに使っています。こうした前提から導き出そうとする結論は、証拠や論理ではなく、感情や情緒に基づいています。

・人の意見を聞くことは重要ですし、意見としては尊重すべきだが、そこから出てくる結論は証拠や論理がしっかりしていなくてはならない。

・疑問を持つ、自分の考えを言葉に落とす、しつこく問い続ける、自分の頭で答えを探す。

・仮説・検証を繰り返すのは、最善解を求めるためでなく、どこに焦点を当てれば効率的に問題を解決できるかを見極める。

・優れたビジネス・プロフェッショナルには、直観、洞察、創造といった右脳の力を左脳がもたらす論理的能力に有機的に結びつける努力を積極的に行うことが求められる。コミュニケーションの観点からも右脳に注目が集まっている。EQ(Emotional Imtelligence)です。

・ビジネスの世界では、ノウハウの習得あるいは記憶によって、ある程度の好成績を収めることができる。しかし、教わることでは得ることのできない知識や能力というものが、確かに存在する。

・問題解決法はロジカルシンキングからスタートする。まず事実に基づいて質問し問題の範疇(ハンチュウ)をせばめていく。ここで使うのが分析的・論理的な思考をする左脳です。次に戦略的に自由度を探るプロセスでは、直観や創造力を生み出す右脳を駆使して、幅広く答えの可能性を見つけていきます。そこから出てきた出てきた答えを再び事実に基づいて検証・評価し、利害損失、実行の可能性、適任者の有無、組織の受容性などを検討して選択の幅を狭め、最終的に一つの案にまとめます。

問題解決手法とは、左脳型思考と右脳型思考を必要に応じて切り替えながら、さらに両者の相互作用で新しいやり方まで創出していく思考作業である。


プロフェッショナルとは、感情をコントロールし理性で行動する人。専門性の高い知識とスキル、高い倫理観はもとより、例外なき顧客第一主義、あくなき好奇心と向上心、そして厳格な規律。

これをもれなく兼ね備えた人材を呼ぶ。

感想:21世紀、世の中に求められるのは、プロフェッショナルです。世の中の変化に適応し、世の中の流れに後れを取らず、常に新しい発想をし続けられる人が求められると思います。成功体験が豊富な人は、ついそのノウハウを使い続けてしまいます。しかし、世の中はながれていますから、常に新しい情報をインプットしながら、変化し続けなくてはなりません。

「変わらないもの」「変わるもの」「変わるべきもの」「変わるべきでないもの」を明確にしておく必要があると思います。

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